「シンプルに考える」を読んだ
近くのブックオフに暇だから行ってみたら、760円でシンプルに考えるという本が売っていた。前々から気になっていた本だったので買ってみた。
ビジョンを伝えるのがうまい森川氏
著者の森川亮氏はLINEの元CEOであり、元々はハンゲームの社長をやっていた人だ。それでこの本を上梓する前にC CHANNELを立ち上げている。
この本をよむ前に、FacebookでC CHANNELの採用ページが出ていたので、何となく飛んで眺めていたのだけど、なるほどすごい人だなと思っていた。
https://recruit.cchan.tv/people/ceo/
というのも、アジアNo.1のメディア企業になる、と端的に理念を提示していたから。
アジア、No1、メディア企業という要素だけで、ある程度将来像がイメージできる。世界の、ではないので比較的ローカルなメディアで居続けるつもりなんだな、とか、日本以外にも海外展開するつもりなんだな、とか。
どうやってビジョンを伝えているのか
翻って、この本を読んでみた。ビジョンは要らないとか言っている(C CHANNELではビジョンを示しているのに)。
掘り下げて読んでいくと、LINEにもきちんとビジョンが根付いていることがわかる。LINEにおける戦略とは、「どこよりも速く、最高のクオリティのプロダクトを出す」ということらしい。
ビジョンはいらないといいつつ、結局は言葉にはしないだけ。体現すれば、言わなくてもわかるよね。という方針らしい。これは結構高度なやりかただなぁと思う。
ビジョンがいかに機能していたのか
では、LINEのビジョン兼戦略である「どこよりも速く、最高のクオリティのプロダクトを出す」がなぜ機能していたのか。理由は下記にあるようだ。
- ユーザーに価値を届けるのが企業の役割である。なのでそれ以外やらない。
- ネットは模倣が超簡単。常に新しいサービスを作る必要がある。それも速く。
- 市場が飽和しておりアーリーアダプターはいない。いきなりマスにアプローチするためにハイクオリティさが大事
- 速さとクオリティを担保するためには、優秀な人材に権限を移譲して、とにかく速く製品化させることが有効
かなり理にかなった方針だと思う。
非言語的にビジョン共有をLINEの規模の会社でやれるのだからすごい。